時の話題(第8話):アルファ碁の勝利は何を示す?
歌人・松村正直氏は、「人間とは何かを改めて考えさせる」と記す。そして、「人工知能に小説を書かせる試みが始まっているので、やがて人工知能が優れた短歌を詠む日が来るかもしれない。その時、私たちはそれをどう評価し、短歌における人間とは何かが厳しく問われることになる」と書いている(毎日新聞、4月18日)。
ここでもう一つ、私が流石に東大教授・坂村 健氏だ、と感じたコメント(毎日新聞、3月17日)を紹介する。「アルファ碁」が4勝1敗で現役最強の棋士とされるイセドル九段(李九段)に勝利したときの坂村教授のコメントである。
坂村教授によれば、「アルファ碁」はニューラルネットワークという技術と強化学習という手法とを組み合わせたPCだという。その結果、経験から学習できるので、人間の棋譜を学ばせた後は自らのコピーと延々と戦わせ、その切磋琢磨で独自の定石を開発するに至った、という。それ故、4戦目で「アルファ碁」が負けたことも経験として学習されており、AIの癖に人間が慣れたから4戦目以降は人間が勝てる、というほど単純ではない。学習後の神経網を解析しても、開発者でさえ何故勝てているかはっきり説明できないというぐらいだ、とコメントする。
結論的な記事としては、「直観力を身につけたという意味では人間と同じだ。コンピューターが人間に対して圧倒的に有利なのは、他の事を考えないことだろう。仕事特化で考えるならAIは人間より優秀になりえる。しかも李九段がいくら優秀でも一人きりだが、アルファ碁はいくらでもコピーできる。自動運転にしろ、多くの職種がAIに取って代わられると予想されるのもそのためだ。」とある。
理系人間の私は、マスコミが大騒ぎするので、私なりに「アルファ碁」の事は考えていた。少し騒ぎ過ぎなのではないかと感じながらも、ここまで来たのだとは感じていた。そして、人工知能と出来栄えを争う人にとっては無視できない事件だとは理解するし、将来労働環境が劇的に変化しうることも予想できる。一部の知能労働者だけが優遇される時代・社会が来ることも想った。
しかし、一方で「アルファ碁」は「別のアルファ碁」は創れないこと、をここでは指摘したい。「アルファ碁」のコピーを作るのは人間の手によってである。コンピューターが自分の子孫を自分の手で創り始めた時、コンピューターは初めて人間を超える可能性が生じるのである。換言すれば、すべての生き物は、たとえある機能がコンピューターに劣ってはいても、子孫を残すという素晴らしい機能ではコンピューターより優れている。このことは、恐らく将来にわたってコンピューターに真似ができない機能だと考える。坂村教授の「仕事特化で…」の意味をそのように私は理解する。
ここでもう一つ、私が流石に東大教授・坂村 健氏だ、と感じたコメント(毎日新聞、3月17日)を紹介する。「アルファ碁」が4勝1敗で現役最強の棋士とされるイセドル九段(李九段)に勝利したときの坂村教授のコメントである。
坂村教授によれば、「アルファ碁」はニューラルネットワークという技術と強化学習という手法とを組み合わせたPCだという。その結果、経験から学習できるので、人間の棋譜を学ばせた後は自らのコピーと延々と戦わせ、その切磋琢磨で独自の定石を開発するに至った、という。それ故、4戦目で「アルファ碁」が負けたことも経験として学習されており、AIの癖に人間が慣れたから4戦目以降は人間が勝てる、というほど単純ではない。学習後の神経網を解析しても、開発者でさえ何故勝てているかはっきり説明できないというぐらいだ、とコメントする。
結論的な記事としては、「直観力を身につけたという意味では人間と同じだ。コンピューターが人間に対して圧倒的に有利なのは、他の事を考えないことだろう。仕事特化で考えるならAIは人間より優秀になりえる。しかも李九段がいくら優秀でも一人きりだが、アルファ碁はいくらでもコピーできる。自動運転にしろ、多くの職種がAIに取って代わられると予想されるのもそのためだ。」とある。
理系人間の私は、マスコミが大騒ぎするので、私なりに「アルファ碁」の事は考えていた。少し騒ぎ過ぎなのではないかと感じながらも、ここまで来たのだとは感じていた。そして、人工知能と出来栄えを争う人にとっては無視できない事件だとは理解するし、将来労働環境が劇的に変化しうることも予想できる。一部の知能労働者だけが優遇される時代・社会が来ることも想った。
しかし、一方で「アルファ碁」は「別のアルファ碁」は創れないこと、をここでは指摘したい。「アルファ碁」のコピーを作るのは人間の手によってである。コンピューターが自分の子孫を自分の手で創り始めた時、コンピューターは初めて人間を超える可能性が生じるのである。換言すれば、すべての生き物は、たとえある機能がコンピューターに劣ってはいても、子孫を残すという素晴らしい機能ではコンピューターより優れている。このことは、恐らく将来にわたってコンピューターに真似ができない機能だと考える。坂村教授の「仕事特化で…」の意味をそのように私は理解する。
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